世界選手権2013@Halle/Leipzig
日本では、様々なマイナス要因から下火傾向にあるキャスティングスポーツですが、本場ヨーロッパでは、盛り上がっている国も沢山あります。そんなキャスティング人口が世界でも類を見ないほど多いドイツのライプチヒ近郊で、今年の世界選手権は開催されます。日本からは4名の選手が参加するとのこと。
例年にないほどの薄いサポートとなってしまっている今年の日本代表選手の皆さん、頑張ってください。審判として公平な立場を保ちつつも、応援させていただきます!
昨年に引き続き、僕は今年も昨年と同じく、ICSF及び現地主催者側からの正式な招待をうけて、国際審判員として参加してきます(とはいえ、旅費は自腹ですが)。去年の大会時にはThorgeirの試験を受けていたことや、いかんせん初めての審判としての参加だったので、いろいろな意味でわからないことだらけでしたし、合不合のプレッシャーもありました。いつも見ている側とは反対側からの目線での競技の参加、アキュラシーのときの見落としてはいけない、という緊張感は、それはそれで終わってみれば楽しかったと思えることです。審判をしてみて強く感じたことは、どの国の選手も国際審判に対して、きちんとした敬意を表してくれている、ということにつきます。スポーツマンシップに則って、公正なジャッジを求められる国際審判員。雨が降る中、予選ラウンドだけでなく、決勝ラウンドでもずぶ濡れになってペグ打ちや計測を行う審判に対して、労をねぎらうこと、を怠りません。審判は審判で、審判長のThorgeirから毎朝聞かされることは「常に選手のメリットになるよう、判断すること。的当てで迷ったらHIT!忘れないように」と、いう一言なのです。
とはいえ、もちろんビミョウなことを仕出かす選手はゼロではありません。選手が試技時間外に練習することは認められてはいるものの、決勝戦の最中に、ファイナリストへの敬意を全くもたず、また「練習を止めるように」とのアナウンスがされているにも関わらず、勝手に練習し続けていた日本人がいたことは、残念でなりません。
他には7種9種で力糸が「黒」だったドイツチームは『黒はよく見えるからブライトカラーだ』と、チームキャプテンが主張したにも関わらず、陪審の判断は文字通り『クロ』。変更を余儀なくされました。選手のメリットといえども、覆すときは覆します。
プラグ種目では世界記録も連発しました。5種の決勝で風速を計測していたのは自分です。2台のハンディ風速計を持ち、Janが投げたときの風速は、投擲開始からプラグの着地までずっと見ていました。そして、そのときの手元の風速は、3mに満たないものでした。場所によっては、3m以上と感じたかもしれません。しかしルール上の3m/sは超えていなかったことを審判としてジャッジし、公認記録として認められたのです。
今まではファインダー越しに見ていることが多かったようにも思える世界選手権での他の選手のキャスティングを、審判というベストポジションで見ることができたことは、自分の今後のキャスティングにも大きく影響を及ぼすことだと、強く感じています。
今年もまた、審判としての目線で、大会速報をお送りさせていただきますので、ご期待ください。現地時間の午後ということは、日本時間の深夜になります。去年、速報のUPを競い合ったドイツのMaik、今年はホームでの開催なので、通信環境は万全に整えてくるでしょうから、結果速報はそちらのリンクを、ということになるかもしれませんが、現地時間の翌朝、日本時間の翌日午後には、前日の結果をLIVE感をこめてお伝えさせていただきます。
ご期待ください。
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