Paladinというメーカー

Paladinというメーカー

ICSFのWebサイトにもあるPaladinのロゴ、実はこの会社は釣具メーカーです。ICSFのスポンサーにもなっています。

地図の下にあるロゴがPaladin。写真はJCSFの佐々木選手です。ICSFのBoard Memberも務めています。

ドイツ代表選手だったThomas Maire選手が、選手を引退した後に、メーカーに取り入ってキャスティング専用の道具をラインナップさせました。Web Book形式のカタログを画像にして、関係のある部分を貼り付けてみました。

左ページの上に写っているのがThomas Maire。ドイツでの競技の普及にも尽力していました。

フライ種目には、1種用、2種用、6種用がラインナップ。1種2種のロッドは、Thomasが現役時代に使っていたロッドを完璧に模したデザインです。ベースは昔のFenwickのブランク。それを改造して「超先調子」のロッドに仕上げていました。リングタイプのリールシートは価格を考えての選択でしょう。6種のブランクはS.A.M(DAMではありません)がベースでしょう。最後の頃に使っていたのが、S.A.Mでしたので。コルクのグリップは薄いコルクを巻きつけているタイプです。価格から考えても、已む無しです。むしろ無くてもいいくらいです。

プラグ種目用のロッドもラインナップ。しかし8種用は、ない。

3/4種用のロッドは、2種類あります。初心者向けBasicと、最初にラインナップされたEdition。Basicはグラスとのコンポジットで少し柔らかめで、Thomasが使っていたロッドのコピーがEditionです。変則ワン&ハーフは、収納を考えてのことです。グリップテープを巻いた状態でリールを取り外せれば、ロッドチューブにブランクだけを収納できるようになります。右ページ下のEdition #8は、9種用です。とはいえ270cmでは競技で使うことはありません。練習用、初心者用という位置づけでしょうか。最後にThomasに会った後に加えられたラインナップですので、真意の程は…。

ロッド以外にも各種品揃え。リールはPaladin製品の中から競技に向きそうなものを集めています。

プラグなどもPALADINで作っているようです。

メーカーとして全面に押し出そうとしているSharkfinタイプのスプール。ライン放出性能を高めているようだが…。

PALADINがパテントを持っているSharkfinタイプのスプールが装着されたリールも数多くあります。確かに放出性能は高いのかもしれませんが、ラインが塊で出てしまうトラブルも多く、なかなか本番で使う勇気が持てないのも事実です。

このカタログはインターナショナル(英語版)で、2011年のもので、ちょっと古いものではあります。またThomas自身も、今はPALADINとは離れてしまったと、Thomasの妹から聞きました。前にも書きましたが、画像からもわかるように、使われているガイドがFuji製ではないため、日本への輸入は難しいかもしれません。日本のメーカーからの発売も、今のキャスティングスポーツの規模から考えると、厳しい状況だとは思われますが、海外ではこのような取り組みもある、という実例をご紹介させていただきました。